コンセプトは ”どうしたら面白くなるか?” D の 問 題 どうしたら易しく面白くなるか
 もっと楽にならないか
8.5 未確定注文をどうするか D の 問 題《目次》
 1.生産管理の意義
 2.生産管理の必須条件
 3.短納期と在庫問題

 4.販売計画の精度向上
 5.生産同期化の仕組み
 6.リードタイムの短縮
 7.負荷・能力管理
 8.部材調達管理
発注の手間を削減するためにまとめて発注し、
あとは日々納期管理・・・といった部材手配をする会社をよく見ます。
例えば、月間生産計画が出された時点で所要量を計算して発注するというやり方です。
1ヶ月分をまとめるので、その内容はほとんどが確定していない注文です。

手配の元になる販売計画の注文データがどのように確定に変わっていくか?
そのイメージを図にすると、下のようになります。
  8.1 生産計画ができても
  8.2 ジャストインタイムなのだ
  8.3 生産計画との連動
  8.4 オールマイティな方法はない
  8.5 未確定注文をどうするか
  8.6 できるようにする工夫
 9.スケジューリング
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もちろん会社や業種によって違いはありますけれども、
大体こんな傾向で、納期に近づくほど確定の割合が増えていきます。

まとめ発注した注文の内、納期が1ヶ月先のものは注文変更になる危険がかなりあります。
一方で、納期が発注時点に近ければ近いほど確定が多いと考えて良いでしょう。

(1)引き付け発注

調達リードタイムが長い場合は仕方がありませんが、
比較的短いものは、できるだけ必要時に近くなるのを待って発注した方が賢明です。
これを「引き付け発注」と言います。

この例ですと、調達リードタイムが15日で確定は4割程度です。
残りが未確定ですが、予定・予測レベルと違って確度はかなり高い注文になっていますから
MRP計算で、安全在庫を加味した所要量を発注します。

(2)内示発注と納入指示

混同するといけませんから、計画データの内示・注文は未確定注文と呼ぶことにしましょう。
引き付け発注をすべて確定としてそのまま納入してもらうのでなく、
未確定注文の分を内示として手配し、後で納入指示をするやり方です。


発注先は内示に基づいて先行生産し、納入指示に基づいて必要量を納品します。
日別納入は物流代行業者を活用して行います。

発注先は納入残が在庫となって保有する形になりますが、
この方法によって、回転させながら在庫を最小限に維持します。
マイナーチェンジなどで在庫が動かなくなった場合は、発注元が引き取ります。

(3)長リードタイム部材の発注

調達リードタイムが基準より長い部材は、生産計画による手配でも到底間に合いませんので
その前の段階で発注しなければなりません。
元になる情報がほとんどありませんから予測による見込み手配になります。

これは、長リードタイム部材の
共通性やライフサイクルを考慮した
先行係数を用いた事例です。

販売計画または
需要予測ソフトで分析した所要量に
先行係数を加味することで
内容に応じた発注数量を決めます。

予測は必ず誤差を伴います。
誤差がある限り、在庫リスクを免れることはできません。

予測誤差を小さくするためには
K・K・Dに頼るのでなく、
合理的な手段で計画の精度を高めなければなりません。
また、在庫リスクの責任を明確にしておくことも必要です。

(4)部材のひも付き管理

手配する部材は顧客別のひも付きにします。
注文変更によって部材の必要量が変化した場合、安易に在庫の使い回しをするのではなく
注文の優先順位に従ったひもの付け替えをします。
また、長リードタイム品や専用部材は、責任を明確にして安定確保を図ります。

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