コンセプトは ”どうしたら面白くなるか?” D の 問 題 どうしたら易しく面白くなるか
 もっと楽にならないか
6.4 川の流れのように D の 問 題《目次》
 1.生産管理の意義
 2.生産管理の必須条件
 3.短納期と在庫問題

 4.販売計画の精度向上
 5.生産同期化の仕組み
 6.リードタイムの短縮
 【問題14】

作業改善によって工数削減ができたのに、リードタイムは逆に
長くなってしまった。
  6.1 リードタイムとは
  6.2 手を速く動かすな
  6.3 仕掛品という在庫
  6.4 川の流れのように
  6.5 1つずつ作りなさい
  6.6 段取削減テクニック
  6.7 ロスは予防すること
 7.負荷・能力管理
 8.部材調達管理
 9.スケジューリング
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改善提案名人に挑戦!
ほとんどの会社・職場が、
改善とは金を掛けないコストダウンのこと
と思っています。
ま、最初は小さなことでも構いませんから
きちんと成果を出していきましょう。

しかし、ある程度慣れてきたら、
工場方針や年度計画に基づく活動にしないと、
改善成果が空回りしてきます。

空回りを繰り返しているうちに、
単に手法を使ったり、
発表会をすることが改善と思い込んでしまい、
そのうち、何もしなくなってしまうのです。

改善とは問題解決のことです。
問題とは何か?そこから始めます。→ 「品質でもうけなさい」1章を参照

このことがわかっていないと、
この例のような見掛け上のコストダウンで
良しとしてしまいます。




とりあえずコストダウンは忘れましょう。
目の前の問題はリードタイムの短縮です。
これに絞って考えます。

まず、決してまとめて作ってはいけません。
この例のような作り方は、いくら作業者が楽でも、滞留ばかりになってしまうことは、
品物目線ですぐにわかりますね。

求める姿は、川の流れのように、素材から完成まで一切の滞留をなくし、
常に変化している(付加価値を生んでいる)ようにしたいのです。

つまり、加工したらすぐ次の加工を行う、これを最後まで続けたい。
どうしたらそのようにできるか?・・・ここが、みんなの知恵の絞りどころです。







これでスムーズに流れるなら
ともかく、
現実はそう甘くありません。



工程によって
生産サイクルが異なると、
やはり手待ちや滞留が
起こります。

これを修正するには2つの方法があります。
一つはラインバランシング、もう一つはセル化という方法です。

ラインの中で生産サイクルの
最も大きい工程のことを
ネック工程と呼びます。

ネック工程があると
その前で仕掛品が滞留し、
その後ろで手待ちが発生します。

また、他の工程をいくら改善しても
ネック工程がライン全体の
生産サイクルとなってしまいます。


まず、
このネック工程の改善から始めて、
各工程がほぼ同じサイクルタイムに
なるように作業内容を調整すれば、
手待ちや滞留がなくなります。

これがラインバランシングです。




ラインバランシングは
作業負荷の公平性を保つために
ストップウォッチやPTS法を用いて
できるだけ正確に把握した実際の時間値をベースに検討します。


各工程のサイクルタイムを調整するときは、作業を要素作業に分割し、
改善のECRSナナトヤ)を参考にして行うと良いでしょう。
例を上げれば、

 ・そのラインでやる必要のない要素作業があれば、他の場所で行う。(ナクス)
 ・複数の要素作業を同時に行うことで時間短縮する。(ナガラ)
 ・ネック工程の要素作業を他の工程で行わせることで平準化する。(トリカエ)
 ・ネック工程とその他の工程の要素作業を交換することで時間調整する。(トリカエ)
 ・作業するポイントとポイントの距離を短くして、動作しやすくする。(ヤサシク)
 ・邪魔な障害物があれば取り除いて、動作しやすくする。(ヤサシク)
 ・治具を工夫して、取り置きのムダをなくす。(ヤサシク)

  ・・・などなどです。
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