コンセプトは ”どうしたら面白くなるか?” D の 問 題 どうしたら易しく面白くなるか
 もっと楽にならないか
9.3 隠れた問題を発見する仕組み D の 問 題《目次》
 1.生産管理の意義
 2.生産管理の必須条件
 3.短納期と在庫問題

 4.販売計画の精度向上
 5.生産同期化の仕組み
 6.リードタイムの短縮
 7.負荷・能力管理
 8.部材調達管理
 9.スケジューリング
小日程計画は、標準時間と生産能力枠が設定されていれば、
それほど難しいものではありません。

標準時間というのは、その作業を正常に行った場合にかかる時間のことです。
「正常に」というのはムリとムダのない状態でという意味です。

その設定は、7.2で述べたように次のような手順で行います。
  9.1 詰めが甘いと動かない
  9.2 + Do Check Action
  9.3 隠れた問題を発見する仕組み
  9.4 目標より目的に注目
  9.5 PDCAは小さな宇宙
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機械時間は計算で求められますが、人作業の場合は実際に行われる作業を計測して決めます。
ただし、意図的に身体の動きを速くしたり遅くした時間を標準時間としてはいけません。

人の動作速度と生理的な疲労は
右のような関係があり、
最も疲労の少ない速度で行った時間を
標準時間とします。

つまり、標準時間は作業者に関係なく
作業方法で決まる時間であって
作業方法が変更されれば
標準時間も改訂されなければいけません。

これ大事なポイントですからお忘れなく。


一方、生産能力枠は、負荷・能力管理が実施されていれば自ずと設定されます。
具体的には次のように計算します。



  人員の生産能力=基準所属人員×実働時間×稼働率×作業能率×出勤率×良品率

  機械の生産能力=機械台数×実働時間×稼働率×良品率


    ただし 実働時間=就業時間−正規の休憩時間

             稼働(作業)時間
        稼働率=─────────
              実働時間

                標準時間
        作業能率=─────────
              実際の作業時間

              出勤率
        出勤率=──────
             所属人員

        良品率=1−不良率



小日程計画は、その日の生産予定ロットをいつ投入していつ完了するか、
標準時間と生産能力枠の数値を使用して計算したシミュレーションです。

したがって、作業条件が計算と実際とで差異があってはいけません。


また、実際の生産の際には、いつでも進捗が確認できるようにしておきます。
作業の遅れ・進みが大きい場合、必要に応じて計画の修正を行います。


では、小日程管理の流れを説明しましょう。

ある工程の
段取作業と正味作業の
標準時間が右のように
設定されています。



これを使用して
小日程計画を作成します。

このとき
必ず生産能力・歩留りを
MAXにして計画します。



このようなシミュレーションに対して、実際の生産は1時間遅れになっていました。
ここからが小日程管理の重要なプロセスです。


改善して、作業方法を変更したら標準時間も改訂します。
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