コンセプトは ”どうしたら面白くなるか?” 品質でもうけなさい どうしたら易しく面白くなるか
 もっと楽にならないか
3.2 品質保証部の仕事は謝ること? 品質でもうけなさい《目次》
  プロローグ
T.品質とコストの考え方
【問題4】

品質保証部がクレーム処理に追い回されていて、
お客様に謝るのが主な仕事になっている。
1. 問題のない会社はもうからない
2. 品質の良し悪しはコストでわかる
3. 品質保証とはどういうことか?
3.1
3.2
3.3

3.4
3.5
3.6
改善は現場の仕事ではない?
品質保証部の仕事は謝ること?
なぜ全員参加でなければいけないか?
検査をすれば品質が良くなる?
顧客満足?自己満足?
ISOなんて取らなきゃ良かった?
U.品質問題解決の進め方
今度は品質保証部の責任について考えます。
品質保証部の責任とは何だと思いますか?
4. 問題解決の効率化を図れ
5. 見える化で問題を共有する
6. 深堀りで解決の手掛りをつかめ
7. もうからない対策を立てるな
V.品質問題よろず相談事例
8. 品質問題よろず相談事例
9. レベルアップに必要な考え方

  エピローグ
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品質でもうけなさい…品質「補償」活動・「お祭り」品質管理に決別を!品質問題の本質と解決の考え方を豊富なイラストでやさしく解説します。
Dの問題…デリバリー/生産管理の問題について考えてみましょう システムからの発想…システム概念からのヒントなど
苦しまぎれに色々と飾り文句をくっつけていますが、
要するに「品質をホショウすること」には
違いありません。
改善提案名人に挑戦!
「ホショウ」

・・・わざと片仮名で書いていますが、
この読みの漢字を考えてみてください。
もちろん、普通は「保証」と書きます。

ところが、そう書かない人もいるようなのです。
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先日、購入したばかりの機械が
不具合を起こしたので、
メーカーに来てもらいました。

修理の後、
彼は伝票に「品質保障」
なんていう字を書いたので、
「それ間違いじゃないですか?」
と言ったらキョトンとしていました。

実際、
このメーカーの製品は安いけれど
故障が多く、買って失敗したなと
後悔しています。

これでは「品質保証」どころか
「品質補償」じゃないかと・・・。
・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
「保証」と「保障」と「補償」、
読みは同じですが、意味は全然違います。

みなさんはわかりますか?
補償 損害や出費を金銭などでおぎないつぐなうこと。
品質補償と書けば、品質が悪くてお客様に必ず迷惑がかかるので、そのときはなんとかしましょうという話です。もちろん、そんなことを考えている会社はないと思いますが、結果的に品質補償になってしまっている会社は少なくないのではないでしょうか。
保障

障害のないように保つこと。
侵されたり損なわれたりしないように守ること。
品質保障は、品質が悪くならないように最善の努力はするが、結果はどうなるかわかりませんという話です。日米安全保障条約のホショウはこれ。日本がどこかの国から攻められたときには、アメリカが助けに来てくれるよーっていう条約です。助けには来てくれるでしょうが、助かるかどうかはわかりません。それが保障の意味です。
保証 大丈夫だ、確かだとうけあうこと。
品質保証は、品質は間違いなく良いと太鼓判を押す話です。欠陥があったり不具合が起きたりして、お客様が損失を被るようなことがあってはいけません。
なるほど、そういう意味だったのか・・・
で終わりにしないでください。

品質保証部の責任(=やるべき仕事)とは何か?

という話です。
品質を保証することは、
品質保証部の責任でしょうか?

品質保証部が品質に太鼓判を押すのでしょうか?
答えはノーです。

品質保証は全員参加でなければできません。
   ≪楽屋裏話≫
 品質保証を担当している人というのは、どこの会社でも勉強熱心で、最新の品質情報や技術動向に関心を持っている人が多いように感じられます。そのこと自体は大変結構なのですが、現実はお客様からの苦情処理に追い回されて、知識と実態とのギャップ(=問題)に疲れ果てているという姿を見かけます。
 よく出会うのは、このような現実は変えられないと諦めきっていて、現状打破の必要性を述べても、真面目に考えようとしない品質担当・・・これは実務担当者よりも、組織長や所轄の経営幹部に多い。なまじ知識が豊富でプライドも高いものですから、ハナから話をバカにして、積極的な改善活動に足を踏み出そうとはしません。
 確かに、ISO対応など、ただでさえ現状を規定化して維持することが、まともな品質保証活動であるかのように思われている風潮です。その中で、長年、苦い思いをして積み重ねた経験と、特効薬と信じて裏切られ続けてきた豊富な知識を考えれば、現状打破などお伽話のように感じてしまうのはムリからぬことなのかもしれません。
 それでも、経営者とすればこの経験と知識は貴重な経営資源と思うでしょうし、彼以外にこの会社の品質保証を任せられる人材はいないとなるのでしょう。それも結構ですが、現状を変えるという強い意思がない限り、経験も知識も問題が発生したときの言い訳に使われるだけです。
 実にもったいない話です。
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