コンセプトは ”どうしたら面白くなるか?” 品質でもうけなさい どうしたら易しく面白くなるか
 もっと楽にならないか
8.品質問題よろず相談事例 品質でもうけなさい《目次》
  プロローグ
T.品質とコストの考え方
さて、ここからは
会社を訪問した際によく相談を受ける問題について紹介します。
1. 問題のない会社はもうからない
2. 品質の良し悪しはコストでわかる

3. 品質保証とはどういうことか?
8.1 つまらない不良が多すぎる
U.品質問題解決の進め方
4. 問題解決の効率化を図れ
5. 見える化で問題を共有する
6. 深堀りで解決の手掛りをつかめ
7. もうからない対策を立てるな

【問題8】


作業者の不注意による不良が多く、ミーティングでの
厳重注意やダブルチェックなどで再発防止に努めているが、
一向になくなる気配がない。
V.品質問題よろず相談事例
8. 品質問題よろず相談事例
8.1
8.2
8.3
8.4
8.5
8.6
8.7
8.8
つまらない不良が多すぎる
チェックリスト依存症候群
外注の管理レベルが低い
技術問題は手におえない
最新管理手法オタク
しらみつぶしてお疲れさん
となりの芝生がきれいに見えます
ラチの明かない問題
9. レベルアップに必要な考え方

  エピローグ
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品質でもうけなさい…品質「補償」活動・「お祭り」品質管理に決別を!品質問題の本質と解決の考え方を豊富なイラストでやさしく解説します。
最も多い相談がこれ。
どうしたらヒューマンエラーをなくせるかという内容です。
Dの問題…デリバリー/生産管理の問題について考えてみましょう システムからの発想…システム概念からのヒントなど
改善提案名人に挑戦!…がんばる現場リーダー上杉君の改善奮闘記
そう、こんなことに一々時間を掛けて検討するまでもない感じがします。
ところで、
不良品が市場に流出して、
お客様に迷惑を掛けてしまった
なんてことがあると、
よく、クレーム調査報告書とか
不具合対策書なんていう書類を作って
お客様に提出します。
要するに体のいい死亡診断書、
詫び状のことです。
記載内容は決まっていて、
細かい文言もほとんど同じ。
品質補償担当者は、
このような書類を作るのが仕事と
思っていますから、
お客様が大騒ぎしない限り
それ以上の調査はしません。
受け取る顧客側も、そんなことは百も承知で、
深刻な影響がなければいつも通りの補償を受けて一件落着となります。
あるとき、
図面と異なる部品が
納入した製品に取り付けられていた
という問題が起きました。
いつも通り報告書を提出して一件落着と思いきや、
先月も同じ問題が発生したということで、
お客様がかなり怒っているという連絡が伝わって、
品質補償担当者は大慌てです。
とにかく、一生懸命原因究明に努めている姿を見せておこうと、
なぜなぜを繰り返すことにしました。
現場まで足を運んで調査した結果、
やはり作業者のヒューマンエラーと
わかったので、
作業者に厳重に注意したということで、
お客様に謝りに行きました。
後はまあ、手厚い接待をしておけば
なんとかなるのではないかと・・・。
世の中まことに不条理と言いますか、
これで本当に一件落着してしまう
こともあるんで理解に苦しむのですが、
このお客さんはさすがに、
こんなものなぜなぜではないと
キツーイひと言。
当然です。
不具合をいつもヒューマンエラーで片付けていると、
なぜなぜの質問をしようとしても、上の例のように後が出てきません。
これは、問題を考えるのを放棄したために
ボケが始まっているのかもしれません・・・いや、冗談でなく。
きちんとなぜなぜを繰り返してみると、
ヒューマンエラーの真の姿が見えてきます。
こんなふうに問題の深掘りをやると、
ヒューマンエラーが実は全く異なる問題であることが見えてきます。
さらに深掘りを進めれば、
ちょっと気を付ければ回避できる問題ではなく、
みんなが大好きな手法で分析すべき問題かもしれません。
私が、決め打ちは問題解決をつまらなくすると言うのはこういうことです。
ヒューマンエラーが不具合の真因であるなんていうことはありません。
ヒューマンエラーという言葉が会話の中で踊っている間は、
問題解決にまだ一歩も踏み出していないと肝に命ずるべきでしょう。
   ≪楽屋裏話≫
 問題の事例というとみなさん興味津々になりますが、ここまで読み進めてきたあなたにとって、ここからの話は特に目新しくは感じないでしょう。復習問題のつもりで読んでください。
 というものの、実際にこれらの問題に直面すると、わかっちゃいるけどやめられない。それで相談を受けるわけですが、やっぱり当たり前のアドバイスしかありません。この当たり前が難しいとわかった会社が伸びていくんです。
 そして、その当たり前ができるように指導を依頼されるわけです。
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