コンセプトは ”どうしたら面白くなるか?” 品質でもうけなさい どうしたら易しく面白くなるか
 もっと楽にならないか
4.5 問題解決のシナリオを描け 品質でもうけなさい《目次》
  プロローグ
T.品質とコストの考え方
歴史が苦手な人でも、
大ローマ帝国の皇帝ジュリアス=シーザーの名前を聞いたことがない人は
いないでしょう。
1. 問題のない会社はもうからない
2. 品質の良し悪しはコストでわかる
3. 品質保証とはどういうことか?

紀元前49年1月、ローマ進攻を前にして、シーザーはローマの将来のことを語り始めました。
それを聞いた側近の一人から、まだローマを陥落させたわけではないと、たしなめられましたが、シーザーはすでにローマはわが手にあると言って全く意に介しませんでした。
U.品質問題解決の進め方
4. 問題解決の効率化を図れ
4.1
4.2
4.3
4.4
4.5
問題の見通しを良くする
全体最適でないと意味がない
マネジメント不在は挫折する
問題解決が人を育てる
問題解決のシナリオを描け
5. 見える化で問題を共有する
6. 深堀りで解決の手掛りをつかめ
7. もうからない対策を立てるな
V.品質問題よろず相談事例
8. 品質問題よろず相談事例
9. レベルアップに必要な考え方

  エピローグ
なぜ、シーザーは意に介さなかったか?
エピソードでは、このときシーザーの頭の中に、
ローマ攻略のプロセスが完璧に描かれていたと言います。
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つまり、彼の頭の中ではいつも成功に至るシナリオがイメージされ、
事に臨んで若干の修正を加えるだけだったということです。
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品質でもうけなさい…品質「補償」活動・「お祭り」品質管理に決別を!品質問題の本質と解決の考え方を豊富なイラストでやさしく解説します。
先を読む・・・
現代の経営にも通じる話です。

プロジェクトにおいても、
先を読みながら進めることが
確実に成果を生む秘訣です。
Dの問題…デリバリー/生産管理の問題について考えてみましょう システムからの発想…システム概念からのヒントなど
改善提案名人に挑戦!
5W1Hの
いつ(When)どこで(Where)
どのように(How)を整理して
シナリオを描いてみましょう。

きちんと視覚化して
全員が共有できるようにします。
(1)フローチャート
フローチャート自体は、
必要な事柄を記したブロックを
矢印でつないでいくだけのことで、
難しいものではありません。
しかし、具体的な
問題解決のフローチャートとなると、
これはちょっこらちょいと
描けるものではありません。
事前に調査しなければならないことが
次から次へと出てきて、
何回も何回も描き直しをして、
1枚のチャートを完成するのに
2週間もかかったこともあります。
それでも、一度作ってしまえば、
プロジェクトの全体像がだれにでもイメージでき、
問題解決の見通しが非常に良くなって、進捗も格段に速くなります。
まさに急がば回れです。
左は、品質をテーマにした
問題解決のプロジェクトの
フローチャートです。

ごく簡単な例ですが、
さらに細かい調査項目や
制約条件が書き加えられる
こともあります。
このようなフローチャートは、
プロジェクト事務局が作成して
プロジェクトマネージャーの承認を
受けるようにすると良いでしょう。

もちろん、
チームリーダーが作成できるように
なれば文句のつけようがありません。
(2)マスタースケジューリング

問題解決の見通しがつけば、
早速キックオフと行きたいところですが、
ここはあわてずにプロジェクト全体の計画を練っておくのが
要領よく改善を進めるコツです。
そこで、下のようなマスタースケジュールを作成して、
改善活動全体が眺められるようにします。
当事者は四六時中改善をやっている
訳ではありませんから、
それ以外のスケジュールや
通常業務の負荷によって
進捗も大きく左右されます。
プロジェクトマネージャーは、
これらの影響を想定しながら、
どのように活動を進めれば
ムリなく成果を生んでいけるかを
イメージしてほしいのです。
このマスタースケジュールは初めから完璧なものを作る必要はありません。
プロジェクトを始める前に推進委員会でよく検討して、
キックオフ時に活動方針・目標と共にプロジェクトチームに明示します。
プロジェクトが動き出した後でも、
やむを得ない人事異動や不測の事態などで
目標達成が難しくなる場合があります。

ムリとわかっている計画に
こだわっていても無意味ですから、手元の
マスタースケジュールはできる計画に修正します。
この修正計画はマネジメント用ですから、
公表する必要はありません。
このようにしてマスタースケジュールと進捗状況を確かめながら、
活動の終盤では次の展開をどうするかイメージして、方針を決めるのです。

マスタースケジュールは、
必ず上のような様式で描かなければならない
というものではありません。
また、3年計画でも5年計画でも構いません。

重要なのは、改善活動のマネジメントを
そつなくやるということです。
   ≪楽屋裏話≫
 簡単に説明しましたが、改善活動の見通しを良くするというのは、実際は説明ほど簡単にできることではありません。ほとんどの場合で、もぐら叩き的対処療法です。それの何が悪い?と開き直る経営幹部もいますから、まだまだ世の中には手付かずの宝の山ばかりと感じます。
 このように問題解決のシナリオを描いて、戦略的に改革を進めるところにこそ、コンサルタントの力が必要になってくるのではないかと思います。
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