コンセプトは ”どうしたら面白くなるか?” 品質でもうけなさい どうしたら易しく面白くなるか
 もっと楽にならないか
4.2 全体最適でないと意味がない 品質でもうけなさい《目次》
  プロローグ
T.品質とコストの考え方
問題解決を進めるのは結構なのですが、
個人や部門によって目指すところが違うと、期待に反する結果になります。
1. 問題のない会社はもうからない
2. 品質の良し悪しはコストでわかる
3. 品質保証とはどういうことか?

U.品質問題解決の進め方
4. 問題解決の効率化を図れ
4.1
4.2
4.3
4.4
4.5
問題の見通しを良くする
全体最適でないと意味がない
マネジメント不在は挫折する
問題解決が人を育てる
問題解決のシナリオを描け
5. 見える化で問題を共有する
6. 深堀りで解決の手掛りをつかめ
7. もうからない対策を立てるな
V.品質問題よろず相談事例
8. 品質問題よろず相談事例
9. レベルアップに必要な考え方

  エピローグ
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品質でもうけなさい…品質「補償」活動・「お祭り」品質管理に決別を!品質問題の本質と解決の考え方を豊富なイラストでやさしく解説します。
こういうのを部分最適と言います。
まずい改善の代表的な例です。
もちろん、これで終わりにしないで、
ライン全体の改善を進めれば少人化が見込めます。
しかし、個人の問題解決だけに頼っていると、
そこまでたどり着くのはなかなか容易なことではありません。
Dの問題…デリバリー/生産管理の問題について考えてみましょう システムからの発想…システム概念からのヒントなど
改善提案名人に挑戦!
これは間接業務の効率化・スリム化などのような、
複数の部門に関わる改善のときによくやる間違いです。
問題の本質にはほとんど触れず、
単なるたらい回しで他部門との関係を悪化させ、
逆に全体のロスを大きくするのです。
問題解決は全体最適とならなければ意味がありません。

ところが、実際には
他部門との関係や会社全体のことまで目を配って改善活動を進める
というのはなかなか容易なことではありません。
したがって、改善活動を進める場合には、
部門も個人も同じ目標・同じベクトルになるように、
会社としての指針を明確に示していくことが必要になってきます。
そこで、考えてほしいのは、
何のために問題解決するのか?・・・つまり、5W1Hのなぜ(Why)です。
問いかけるまでもありません。そう、もうけるためです。
ただし、ここからが大事。

何のためにもうけるのか?
経済学の教科書にはこのようなことが書かれていますが、
そんなに難しく考えなくてもみなさんの身近に明確な答があります。
あなたの会社にも、
経営理念とか創業の意志
みたいなものがあるでしょう。

それは、あなたの会社が目指している理想、
各部門・各個人が共有している理想です。

あなたの会社は
この理想を実現するために存在しているのです。
気の利いた会社なら、
さらに社是のようなものを定めているところもあります。
これは、会社の理想を実現するための、会社独自の
行動指針(創業者や社長が従業員に伝える会社繁栄の奥義とも言えるもの)
を示しています。
こういうものをCI(corporation-identity:企業の主体性)と言います。
CIを客観的に見ると、
それはその会社が社会において
果たすべき責任を示しています。

これを、
CSR(
corporate social responsibility
:企業の社会的責任)と言います。
CSはもうける手段ですが、
CSRはもうける目的です。
つまり、
これこそ問題解決の最終目的なのです。
さて、どの会社でも、現在の社会環境・経済状況等を踏まえた
経営方針とか社長方針というものを示して、
直面する経営課題を乗り切ろうとします。

行き当たりばったりの方針を決め、
ただ改善せい問題解決せいと
わめいているだけでは、
必ず部分最適に陥り、
やがてモチベーションも低下して
問題のない会社になっていきます。
例えば、下に示すように
CIをベースにして方針を展開する仕組みを整備し、
解決すべき問題と、その優先順位を明確にした計画を立てて、
問題解決を進めるようにします。

  このように展開して進められる
  問題解決は、
  CIという一本の理念に貫かれた
  活動ですから、
  常に全体最適を志向します。




  あなたはあなたの会社の
  経営理念・経営方針を
  知っていますか?

  あなたは問題解決を進めるとき、
  それらを意識していますか?
   ≪楽屋裏話≫
 面白いことに、色々な会社を訪問してその会社の経営理念とか社是を聞いてみると、ちゃんと答えられるのはパートのおばちゃんで、中間管理職も含めた正社員は口ごもるという場面によく遭遇します。本当に会社のことを思っている人材への投資を、会社は間違えているんではないかと思うくらいです。
 CIもCSRも一時は経済誌をにぎわして話題になりましたが、CSのように大流行りというわけには行かないようです。多分、理念の話になりすぎて、実務担当者には実感できないからでしょう。
 しかし、経営のトップがCIを軽んじているような会社は、今は順風満帆でも、遅かれ早かれ破綻する時が必ず来ます。
 みなさんも知っているあのインターネット関連会社の元社長は、時価総額世界一の会社にしたいから、もっともっと稼ぐんだと言いました。では、何のために時価総額世界一になるのかというと、その先がよく見えません。この理念のなさが、あの社長が破綻した最大の原因とも言えるでしょう。
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