コンセプトは ”どうしたら面白くなるか?” 品質でもうけなさい どうしたら易しく面白くなるか
 もっと楽にならないか
5.4 成果目標を設定して公開する 品質でもうけなさい《目次》
  プロローグ
T.品質とコストの考え方
問題が見えてきたら、
行動を起こす前に、
問題解決の目標を設定しましょう。
1. 問題のない会社はもうからない
2. 品質の良し悪しはコストでわかる
3. 品質保証とはどういうことか?
いくら、人材育成が
プロジェクトの大きな狙いとはいえ、
目標があいまいなまま、
ただ改善しろと言われているだけでは、
モチベーションが上がりません。
U.品質問題解決の進め方
4. 問題解決の効率化を図れ
5. 見える化で問題を共有する
5.1
5.2
5.3
5.4
データで把握しデータで語る
顕在している問題の詳細化
見えない問題を掘り起こす
成果目標を設定して公開する
やはり数値目標をしっかり決める
ということは最低限必要です。
6. 深堀りで解決の手掛りをつかめ
7. もうからない対策を立てるな

(1)現実的なベンチマークで目標設定 V.品質問題よろず相談事例
8. 品質問題よろず相談事例
9. レベルアップに必要な考え方

  エピローグ
ベンチマークとは改善活動の成果の判定基準のことです。
次のような3つのステップで改善活動の目標を決めます。
おもしろがりホームページ
(@)問題を定量化し問題解決の評価基準を決める おすすめの
出し物
品質でもうけなさい…品質「補償」活動・「お祭り」品質管理に決別を!品質問題の本質と解決の考え方を豊富なイラストでやさしく解説します。
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問題をデータで語ることがちゃんと身に付いていれば、定量化といっても難しいことは何もないでしょう。例えば、コスト、不良率、生産性、設備可動率など、解決しようとしている問題をどのように評価するかを決めます。
Dの問題…デリバリー/生産管理の問題について考えてみましょう システムからの発想…システム概念からのヒントなど
(A)評価基準をモニターして現状の実力を把握する
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理想と現実とのギャップを埋めるという意味で、理想の数値を目標に置いても構いませんが、あまり現実離れした目標は目標がないのと同じです。そこで、期間を決めて現状調査し、その結果をベンチマークとします。不具合データ管理のシステムがしっかり機能していれば、最近の統計を基にして決めるのが良いでしょう。
改善提案名人に挑戦!
(B)問題解決による効果目標を決定する
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ベンチマークから、Fコスト半減とか生産性30%向上という具合に効果目標を設定します。
(2)必達目標と努力目標
上のような手順で決めた目標は、言わば必達目標、
必ず達成しなければならない目標です。
しかし、満点を目指して勉強しても、せいぜい80点ぐらいしか取れないもの。
努力にはこんな歩留りが付きまといますから、
少し厳しいところを目指すようにするのが、
上手な目標設定の仕方です。
そこで、そのような数値を努力目標とします。
必達目標も併記して構いませんが、
活動の進捗は努力目標の数値を基準にして管理します。

(3)目標達成期限を必ず設ける
当たり前のことですが、
間が抜けて、こういう肝心なことを
決めずに突っ走ってしまうと、
ダラダラと締まりのない活動になって、
いずれ消え去ってしまいます。

必ず目標達成の期限を設けること。
例えば、年単位で活動する場合なら
1年後ということになりますが、
1ヶ月程度早めを期限にして、
年度締め報告の準備期間を設けることもあります。
これらは、それぞれの会社・事業所の都合に合わせるのが良いでしょう。
(4)目標と達成期限は必ず公開する
もう一つ大事なことは、
目標と達成期限を決めたら、必ずそれをオープンにすること。
改善活動は、目標達成と同時に
人材育成が大きなテーマです。
目標を表に出さず、
身内でチマチマ活動していく中で
人材が育っていくような
イメージができますか?
リーダーになる人は、
達成できなかったらみっともないとか、
上司に叱られるんじゃないかと、
とかくマイナス思考になります。
目標を公表するのは当人にとって
大きなストレスになりますが、
それを乗り越えないで
人は育ちません。
マネジメントがリーダーに的確なフォローを行い、勇気付けることによって、
プロジェクトが動き出します。
推進委員会が果たすべき重要な役割りの一つです。
この目標を、食堂や階段の踊り場など
通行の多いところに貼り出して、
みんなに公表します。

また、活動がスタートしたら、
進捗状況を示したグラフも
一緒に公表します。
 さらに、プロジェクトの節目節目で
 適当なイベント色を出す方が
 活動にメリハリができますから、
 事務局もキャンペーンを企画・実施して、
 活動を盛り上げるようにします。


 ただし、一般に品質改善は
 イベント倒れになることが非常に多いので、
 目的を見失わないように気をつけてください。
   ≪楽屋裏話≫
 目標をさらけ出すというのは、プロジェクトが成果を出すために不可欠な条件の一つです。確かに、当事者にとってはものすごく大きなプレッシャーには違いありません。しかし、目標を周囲に知ってもらうことによって、逆に理解者、協力者、サポーターを得ることができます。それを利用して自己実現につなげることもできるでしょう。
 ところが、何が困るのかわかりませんが、ときどき、お客様や外部業者には見られたくないといって、滅多に人が入らない会議室などにひっそり掲示して、紙の色が変わるまで放っておく会社があります。このような改善活動が満足な成果を出した例を見たことがありません。
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