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はしりがき
'Have You Forgotten?' というカントリーミュージックが今、全米で大ヒットしている。これ以外にも 'Courtesy of the Red, White and Blue' とか 'I Raq & Roll' なんていう曲も売れている。これらは、ネオコン賛歌ともいうべき愛国ソングで、イラク攻撃後もその人気は一向に衰える気配がないという。
もし、英語がわからない人が聞いたら、なんの変哲もない気楽なカントリーで、ごく普通に聞き流せるだろう。が、歌詞の内容はかなり愛国調で、今のアメリカの風潮が間近に感じられ、ある意味では戦意高揚の意図もあるのだろうが、ちょっと怖い気もする。
アメリカのカントリーといえば、日本の演歌っていうところかもしれない。先の大戦中に日本で歌われた勇ましい軍歌や愛国調に匹敵するものだろうが、メロディーの甘さ優しさは全然異なるものだ。そう思って聞いていると、なんか変な感じがする。昔軍国少年だった叔父が、「戦時にこんな歌が流行るんだから、日本がかなうわけないんだよ」って、言っていたのを思い出した。
ただ、気になるのは、いずれもアメリカだけがテロの被害者のような調子で、かつアメリカだけが勇敢にテロに立ち向かっているような賛美の仕方で歌っている点。ま、アメリカ人にとっては、世界はアメリカしかないのだろうけど、9.11ではアメリカ人以外のたくさんの外国人が亡くなったことを忘れて欲しくないね。
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